【わんちゃんのお口ケア】口臭が気になる…どうしたらいい?獣医師おすすめケア4選

動物の病気について

ぽこです。

獣医師を10年以上やっています。動物病院で働いていた頃、何頭ものわんちゃん猫ちゃんの歯の処置をしてきました。

成犬、成猫の8割は歯周病を持っていると言われてます。そして、診察をしていると飼い主さんから相談が多いのが

口臭

わんちゃんが飛びついてペロペロしてくれるのはとっても嬉しいですよね。でもお口の汚れや臭いも正直気になる‥

わんちゃんのお口の臭いって歯周病が原因のことがほとんどです。なかなか結構な臭いがすることもあります。重度になると膿んでしまうようなことも。

口臭は歯周病という病気の症状のひとつ。なので、診察の際にはお口の中もしっかり診てもらいましょう。

今回は、口臭に悩む飼い主さん、わんちゃんに対するケアを4つ紹介していきます。

わんちゃんの口臭の原因

わんちゃんの口臭の原因は歯についた歯石、歯肉炎など歯周病からくることがほとんどです。歯以外の原因といては、内臓のトラブルで口臭がするケースもあります。

わんちゃんの歯についた食べカスなどの汚れがネバネバした歯垢になります。これが唾液中のカルシウム分と合わさり、ガチガチの石のような歯石になります。この歯石にはバイ菌がたくさん詰まってます。このバイ菌たちが悪さをし、悪臭の原因にもなります。

歯石が溜まってくると、歯の周りの歯肉などが炎症を起こし、赤黒く腫れて出血したり、歯がぐらついたりすることも。重度では歯の根本が膿んでしまうこともあります。

わんちゃんの口臭対策

では、わんちゃんの口臭対策にはどんなものがあるでしょうか?ハードルが高い順に4つの方法を紹介します。

スケーリング(歯石取り)

まずは根本的なケアとしては動物病院での歯石取りです。基本的に全身麻酔での処置になります。これをやればすぐに口臭を改善することができます。ただし、全身麻酔という点でハードルは高いです。

スケーリングのメリット

  • 歯石だけでなく、歯周ポケットの中までキレイにすることができる
  • 動物病院によっては専用の小さなレントゲンで歯の状態を確認できる
  • 状態によっては抜歯対応も可能

スケーリングのデメリット

  • 全身麻酔が必要(無麻酔スケーリングはおすすめしません)
  • 高齢、状態の悪い子には難しい
  • 1年に何回もやることは現実的に困難
  • 処置後に自宅ケアしないとまたすぐ汚れる
  • 費用がかかる(保険適用にならない場合もある)

歯みがき

自宅ケアの基本としては「毎日の歯みがき」です。わんちゃんの唾液にはカルシウム分が豊富に含まれているため、付いたネバネバ汚れ(歯垢)がガチガチの歯石になるまで3日間と言われています。

歯石がついてしまうと、そこを核としてさらに汚れが溜まりやすく、歯肉炎なども起こして口臭も悪化します。なので歯垢が歯石になる前に取ってあげるのが基本になります。

歯みがきは歯ブラシを使うことがベストです。歯みがきガムは基本的に奥歯しかケアできなかったり、カロリーが高い、アレルギーがあるなどの問題もあるため、頼りすぎは注意しましょう。

歯みがきのメリット

  • 自宅でできる
  • 安価
  • 慣れれば歯周ポケットまでのケアも可能
  • 効果的にデンタルケアができる
  • 後述のデンタルジェルなどと合わせるとさらに効果的

歯みがきのデメリット

  • わんちゃんが嫌がるとかなり難しい
  • 毎日毎回は大変
  • 歯ブラシを強く当てすぎると歯肉を傷つけてしまう恐れがある

デンタルジェル、デンタルスプレー

歯みがきを嫌がる子でも、美味しい匂いのデンタルジェルやデンタルスプレーなどなら大丈夫という場合も。お口に直接つけたり、舐めさせることで歯石が付きづらくなったり、臭いが減ったりすることが期待できます。

デンタルジェル、スプレーのメリット

  • 口を触ることができれば、ある程度確実にできる
  • 美味しい匂いのものなどはおやつ感覚
  • 短時間で済むので忙しい時でもやりやすい
  • 口臭が減ることが分かりやすい
  • フレーバーの種類が選べる

デンタルジェル、スプレーのデメリット

  • 嫌がる子は嫌がる
  • 歯石まで落とすことはなかなか難しい
  • 安価なものから高価なものまで製品が多数あり、迷ってしまう
愛犬の口臭トラブルに【ドクターデンタルワン】

サプリメント

もう、どうしても嫌がって怒って口を触らせてくれない子も中にはいます。また、歯周病が進行して痛みが出ている場合はやはり口を触らせてくれません。場合によっては抗生物質や痛み止めを使う場合もあります。 

そんな子たちに歯みがきは難しいですよね。こういった場合はサプリメントを使うことがあります。根本的なケアにはならないですが、口臭を減らし、歯石がつきづらくなるように整えるために使用します。

口腔ケアサプリのメリット

  • 高齢や持病で麻酔がかけられない子にも使える
  • 嫌がりが強く、口を触らない子のケアができる
  • 1週間程度で臭いは改善が実感出来ることが多い

口腔ケアサプリのデメリット

  • 錠剤や、フードに混ぜ物があることが苦手だと大変
  • 毎日続けなければいけない
  • 根本的なケアではないので、歯石はそのままついている

まとめ

いかがでしたか?わんちゃんの口臭は一緒に生活していると気になりますよね。そして歯周病が進行すると体調面でも悪さをすることがあります。普段から無理のない範囲で自宅ケアが出来るといいですね。

  • 口臭の原因は、だいたいは歯石、歯周病
  • 成犬のほとんどは歯周病
  • 根本的には全身麻酔で歯石取り
  • 毎日の歯ブラシでの歯みがきで汚れを落とすことが理想
  • 歯みがきができない場合は、デンタルジェルやデンタルスプレーを使うことも効果的
  • どうしても難しい場合はサプリメントもある
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