【獣医師が思う】デキる動物看護師さんの特徴5選

動物病院

ぽこです。

獣医師を10年以上やってます。動物病院勤務の頃、同僚として、多くの動物看護師さんとお仕事をしてきました。

そんな中でも、数人、「この人すごいな。仕事がデキる!」と感じた尊敬する動物看護師さんがいます。仕事をするうえでも頼りになって、本当に助けてもらいました。

動物看護師さんのお仕事は多岐に渡り、忙しい中頑張ってる方々がたくさんいらっしゃいます。

動物が大好き、動物と飼い主さんがハッピーになれるような仕事をしたいという人が多いのはもちろん。私が仕事がデキるなぁと感じる動物看護師さんには共通の特徴がありました。

今回は獣医師視点から見た、尊敬すべき、仕事がデキる動物看護師さんの特徴5選を紹介したいと思います。

デキる動物看護師さんの特徴

めちゃくちゃ気がつく

まず何より観察力がすごいという共通点があります。動物たちのちょっとした変化、飼い主さんのいつもと違う反応、スタッフの微妙な変化まで、よくここまで見ているなぁと感心してしまうほどの観察力を持っています。

前後左右に目があるようで、備品や書類の不備にも最初に気がつくことが多かったです。概して院長よりもしっかりしていて、管理職としては看護師長の方が院長よりも頼りになったり‥と思ったことも多いです。

この観察力がいい仕事の源になっているのではと感じていました。

臨機応変

動物たちの状態は本当に多種多様です。同じ病気だからといって毎回同じ対応という訳にはいきません。飼い主さんが求めることもいろいろです。

決まったことを決まった通りにするのではなく、ルールの中でいかに動物たち、飼い主さんのためになるか、また、スタッフたちが働きやすいかを柔軟に対応してくれました。

入院中の猫ちゃんがごはんを食べないなら、獣医師の指示通り毎回同じ療法食を出すのではなく、獣医師の指示のもと、できる範囲でごはんの種類やあげ方の工夫、時間を見つけて遊んであげるなどのケアをしてくれました。

動物看護師さんは仕事がとても多いです。そんな中で、限られた人数で効率よく仕事ができるかを考えることも大切です。

例えば消毒用ガーゼを以前は全て適切な大きさに切るという業務がありましたが、「もうその大きさのガーゼを購入すればいいじゃん!」とひと言。こういった効率化を進めていくことは、病院全体だけでなく、自分自身の仕事も負担軽減になります。

勉強熱心

やはり勉強熱心な方が多いです。本を読んだりセミナーに出たりという勉強はご自身でされてることもあるのですが、何より、日々の業務の中で質問がたくさん飛んできます。

先生、この子はなんでこの検査してるの?

先生、この子はどうしてこの治療を選んだの?

先生、こういう子はどんなごはんを食べたらいいの?

日常的にそんな会話があるので、引出しも増えます。そこから本などでしっかりと知識を固めたりすると大きな力になります。新人獣医師よりもよく知ってることもありますよね。

判断が早くて的確

知識と経験に基づくからか、判断も早いです。助けられることも多くありました。

病院が混んでいるときに、待合室で具合の悪い動物がいたとき、どんなに忙しくてもその子の状態を確認して、場合によってはすぐ裏に連れてきて処置ができるよう準備してくれた時は感謝と尊敬でした!

ちゃんと獣医師に意見が言える

これは獣医師によって意見が分かれるところですが、私個人としてはしっかり獣医師に意見が言える看護師さんは頼りになります。

動物看護師は獣医師と並列の立場で、同じ「動物たちの健康を守る」ために仕事をしている同僚だと思っています。ただ、役割が違うだけです。

動物看護師さんは、入院患者のケア、診療の補助、動物病院の在庫管理や事務的なことまで幅広く業務をこなしていることが多いです。獣医師とは違った視点からの意見やアドバイス、提案はとてもありがたいことです。

獣医師も動物看護師も同じように意見を言い合えて、動物たち、飼い主さんたちのために働ける病院はいい病院だと思っています。(個人的には看護師さんが強いほうがうまくいってる病院が多い気がします)

デキる動物看護師さんのここが大変だな‥

あまりにデキるのでいつも仕事が山盛り

ものすごい勢いで仕事をこなしているのか、いつも抱えてる仕事が山盛りです。それだけいろいろ気づいてしまうのかもしれません。そしていろいろ頼まれてしまう‥

スタッフみんなで共有しながら仕事が進められるといいですね。

心無い獣医師に煙たがられる

これが1番大変そうでした。

獣医師の中には動物看護師は部下、手伝いのような認識の先生も残念ながらいらっしゃいます。聞いた話では、まるで使い捨てのように扱う動物病院もあるそうです。

以前勤めていたブラック動物病院の院長は

「動物看護師がいろいろ仕事ができるようになると強くなっちゃうんだよ。それがめんどくさいし、俺のやることにいろいろ言われるの嫌だから何も教えなくていいよ。」

と、平然と宣っていました。考え方にもよりますが、自分が気持ちよく仕事ができる環境ではないのであれば、心無い獣医師のもとからは、なるべく早く逃げましょう。

仕事のデキる動物看護師さんはどこでも重宝される!

仕事のデキる動物看護師さんは転職しても強いです。どの動物病院でも基本は同じなので、もとからあるスキルを充分に発揮する人が多い印象です。スキルがあればいろいろな職場で通用するということですね。

スキルアップができる環境を求めて、より良い勤務条件を求めて転職してみることもひとつの方法です。また、さまざまな資格を取ることもおすすめです。自分の得意分野を持つことで、より良いケアができ、強みになります。

フード、栄養についての資格、マッサージや温灸、デンタルなど動物看護師さんが活躍できる分野はたくさんあります。

まとめ

今までに出会った、尊敬する動物看護師さんに共通する特徴をまとめてみました。

  • ちょっとした変化に気づく鋭い観察力(人の変化、動物の変化)
  • ひとつのやり方にこだわらない臨機応変で柔軟な対応力
  • 勉強熱心で日常的に情報や技術を取り入れようとしている
  • 状況判断が早くて的確
  • 獣医師にちゃんと意見が言える!
  • いろいろ気がつくし、頼られるので仕事が山盛りになりがち
  • 心無い獣医師に煙たがられることも
  • デキる動物看護師さんはどこに行っても重宝される
  • スキルアップや労働環境改善を考えるなら転職してみるのもいいかも

コメント

タイトルとURLをコピーしました