動物病院辞めたい。獣医師の退職理由って何が多い?院長に言えない本音は?

キャリア・転職

ぽこです。

獣医師を10年以上やってます。その間に何回かの転職をしてきました。

動物病院は人の入れ替わりが多い職場ですよね。激務でもあり、待遇がいいわけでもなく、昔ながらの体育会系なブラックな職場も多いと聞きます。そんな中で、私が今まで見た、聞いたものも含めて、獣医師はどんな時に退職をしていくのかをまとめました。

獣医師の退職理由はこれだ!

  • 多くは人間関係(そのうちほとんどは院長が原因という人多数)
  • 労働条件や給与の改善
  • 開業、独立
  • スキルアップ、キャリアアップのため
  • 家庭の事情やライフステージの変化

獣医師の退職理由(表向き?)

退職を伝えても、そんなに簡単に辞めさせてくれないのが動物病院。引き伸ばしはよくあることですが、そのスパンがなんせ長い。私が聞いた話では、退職を伝えてから1年半は辞めることができないと言っていた方がいました。

同時に退職理由も追求されることが多いようです。円満退職に向けては、院長が「それなら仕方ない」と納得する理由を伝えたいですよね。なんせ業界は狭いので、どこで繋がっているかわかりません。

開業、独立

勤務医として修行し、その後独立して開業をすることです。開業には準備期間も必要ですし、開業希望がある前提で働いている勤務医もいます。前々から院長に報告することがほとんどなので、病院側もある程度見通しがある中での退職となり、たいていスムーズに辞められることが多いです。また、開業後も関係を持ち続けることがメリットでもあるので、この業界で数少ない円満退職の1つの形だと思います。

結婚、出産

結婚や出産に伴うライフステージの変化や転居による退職も比較的円満に進む印象があります。おめでたいことなので、あまりトラブルにならないと思いますが、病院によっては退職の引き伸ばしがあるかもしれません。転居があると期限があるので比較的スムーズです。

キャリアアップ

これを理由にして退職をする獣医師は多い印象です。

まずは本当にキャリアアップをしたい場合です。若い獣医師からベテラン獣医師までこの理由は転職の際に、少なからずあるのではないでしょうか?そして、本音は別の理由だけども、表向きの理由としてキャリアアップと伝える場合です。個人的にはキャリアアップは使いやすい退職理由だと思います。

今の病院では診察にでる件数が少ない、手術の経験が積めない、もっと高度な設備がある大きな病院でスキルアップをしたい、専門分野を伸ばしたい‥など

獣医師としてスキルをより磨きたいという目的は、院長も含めて全獣医師が理解できます。なので退職理由としては誰もが納得できるものの一つです。

ここで注意が必要なのは、「今の病院でもできること」だと、ひきとめられる可能性があります。例えば、もっと診察件数を増やしたいとか、専門医を取りたいから勉強したいとかだと、「辞めなくてもうちでも出来るじゃないか」となってしまいがちです。また、院長が考慮してくれて環境が変わり、自分の希望に現在の病院が合っていれば、あえて転職しなくてもよくなるかもしれません。

もしスキルアップを退職理由とするなら、どう頑張っても「今の病院ではない、別の場所でしか出来ないこと」を理由にしましょう。

例えば「眼科を学びたいから眼科の専門医がいる病院へ行く」「救急医療を極めたいから、対応している病院へ行く」「画像検査をやりたいのでCTのある病院へ行く」などです。

家庭の事情

ライフステージの変化、育児、介護、転居など家庭の事情でやむを得ず退職をする場合もあります。だいたいの場合は理解してくれることが多いのですが、中にはブラック病院もあります。

私が経験した病院では、家庭の事情を院長が根掘り葉掘り聞いてきて、かなり嫌な思いをしました。また知人の話では、転居が決まっているのに退職を引き伸ばしたり(その分の家賃などはもちろん出ず)、辞めさせてくれないところすらあったそうです。

実はその裏で多い理由は?

人間関係

圧倒的に多いのは人間関係です。

  1. 院長との関係
  2. 同僚(先輩、後輩)との関係

今まで見て、聞いてきた感じだと、だいたいは院長が嫌になって辞めることが多いように感じます。同僚同士の関係が悪くても、結局は院長が何もしてくれず、解決しないことから院長への不満につながることも多いです。

個人病院は、いわば「俺の城」です。院長自身が思い通りに仕事をするために作ったものなので、院長の人間性に左右されます。院長のルールが病院のルールになっていることがほとんどです。また、閉鎖環境になるので、なかなか濃い個性の人も多い印象です。実習の時はあまり見えなかった裏の顔が、勤務しているとだんだんと分かってきます。

  • 院長から患者さんの前で怒鳴られる
  • 話を聞いてもらえない
  • 人によって態度を変える
  • 仕事をさせてもらえない
  • ネチネチ嫌味を言われる
  • プライベートまで口出しされる

明らかにパワハラ、セクハラとなる言動も、個人病院という閉鎖環境下ではごく普通になってしまっていることもあります。以前私が勤めてた病院は人が定着せず、院長もそれを悩んでいましたが、原因は誰が見ても院長のパワハラでした。院長自身は全く自覚がなく、「最近の若い人は我慢が足りなくてすぐ辞める。俺の時代なんてな‥」と、よく昔語りをしていたのを覚えています。

それを当然だと思って我慢している獣医師や動物看護師もたくさん見てきました。私自身もブラックな病院で勤務していた時には、目の前のことしか見えない状態でしたが、時には家族や友人の力を借りて客観的に自分の職場を見てみるといいかもです。

労働環境の改善のため

動物病院は依然として過酷な労働環境のところがまだまだ多いのが事実です。

動物病院は立派な「3K」です。

  • 汚い
  • きつい
  • 危険

この3つの頭文字で3Kです。もうお勤めの方は実感されているかと思いますが、立ち仕事でなかなか体力的にきついですし、毛だらけになったり排泄物や血液で汚れます。また、暴れる動物を抑えたり、噛まれる、ひっかかれるなどの危険もあります。

毎日毎日夜遅くまで(場合によっては泊まり)、また次の日に激務が待っている。休みの日も受け持ちの入院患者がいたり、大きな手術になると呼び出される。

自分のプライベートなんて確保出来ない時期もありました。

そんな激務の反面、福利厚生がしっかりしていないところも多く(特に個人病院)有給なんて形だけ、残業もつかない、公の制度なのに使えない‥など、一般企業では確実にアウトな労働環境の病院も多く聞きます。近年、個人経営よりも法人経営の動物病院が増え、人が集まっているのも福利厚生が整っていることが大きな要因ではないでしょうか。(ちなみに私が企業病院を選んだ理由も福利厚生でした)

年収アップ

見た目上の年収は平均年収よりも若干高めなことが多いですが、仕事の割に合わない場合が多いです。固定残業制などを取り入れているところも多く、基本給は新卒の給与よりも低いこともあります。その上残業代もつかないこともあったりします。以前、私自身の時給を計算してみたことがあるのですが、余裕で最低賃金を下回っていました。

昇給もスズメの涙程度。友人の看護師さんで、自費と自分の時間を使って勉強をして、資格をとっても大きく変わらなかったと言っていました。

年収を上げるには現在の病院での昇給か、転職、副業をするなどの選択肢があります。あまりにも低い給与で過重労働であれば、環境を変えるのは考えていいと思います。

転職したっていい!

個人的には転職したって全然いいと思っています。私は節目節目に転職をしてきましたが、その都度、自分には必要だったと思っています。

動物病院は現在全国に1万件以上あるそうです。(2021年7月時点で10525件)同調査では東京都だけでも1188件あります。今現在勤めている病院以外にも働ける動物病院はこれだけたくさんありますし、一般企業や公務員を含めると獣医師が活躍できる仕事は星の数ほどあります。

今、様々な事情で「辞めたい」と苦しんでいるのであれば一歩踏み出して他の選択肢を探してみてはいかがでしょうか?動物病院でのスタッフの代わりは何とでもなります。(人がいないからと引き止められますが、いなければいないで何とか回すので意外と大丈夫!)

ただ、自分自身の代わりはいません。自分を大切に、第一に思って一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?

まとめ

獣医師が退職を考えるとき、その一番の理由は「人間関係」。私の知人では、そこが良ければ多少、給料が低くても、勤務時間が長くても頑張っている人が多かった感じです。その他の理由としては以下のようなものがあります。

  • 労働環境、給与の改善
  • 独立、開業
  • スキルアップ、キャリアアップのため
  • 家庭の事情、ライフステージの変化

獣医師としての仕事は多岐にわたります。自分が希望する条件を挙げて、それを叶えるためには転職も有力な選択肢として考えてみてください。

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